2024年6月 Methodology Updates (2/n)

VerraのARR方法論の統一化の動き

2024年6月 Methodology Updates (2/n)

株式会社sustainacraftのニュースレターです。

Methodology Updatesは、炭素・生物多様性クレジットの方法論を扱うシリーズです。本記事では、VerraのARR(Afforestation, Reforestation, & Revegetation)方法論の統一化の動きについてご紹介します。

最近Verraは、VCSプログラムのARRの活動に関係する方法論/モジュールを一つにまとめる方向で様々な改訂を進めています。陸域における最新のARR方法論は2023年9月に公開されたVM0047ですが、VCSのNbSプロジェクトではARR系の活動が様々な形で含まれており、現状では個々の方法論で別々の算出方法が取られています。これまで主流だったCDMのARR方法論と比較して、VM0047ではダイナミックベースラインの採用 (およびそれによる追加性テストの代替)に加えて、リーケージの算出やモニタリング要件の厳格化など、最新の科学的知見が盛り込まれています。基本的にはプロジェクトに含まれるARR活動はこの方法論を参照してプロジェクトを設計するように定めることで、算出方法の統一性と信頼性の向上を目指すことが目的と考えられます。

以下では変更が検討されている3つの方法論について簡単に紹介します。なお、VM0047については以下のニュースレターで詳しく説明していますで、合わせてご覧ください。

Monthly Methodology Updates(10月)
株式会社sustainacraftのニュースレターです。今回はMonthly Methodology Updatesとして、主に2023年10月に発表されたVCSの方法論に関するニュースを中心にお届けします。 Monthly Methodology Updates 今月は以下の内容をカバーします。 新しいARRの方法論の公開: VM0047(Verra) 新しいALM方法論を利用した初めてのVCSプロジェクトが登録完了 (Verra) VCS Standardに関連する修正と追加説明を発表 (Verra)

お問い合わせはこちらまでお願いたします。


VerraのARR方法論の統一化の動き

(link)

以下、VM0047で方法論を部分的に代替することが検討されているVM0007 (REDD+)、VM0042 (ALM)、VM0033 (マングローブ植林)についてそれぞれ紹介します。

Read more

GX/ETSに向けた炭素クレジット
最新動向 解説セミナー ~COP30やGX/ETS制度設計、そのほか関連イニシアティブを踏まえた最新動向~

GX/ETSに向けた炭素クレジット 最新動向 解説セミナー ~COP30やGX/ETS制度設計、そのほか関連イニシアティブを踏まえた最新動向~

ウェビナー GX/ETSに向けた炭素クレジット 最新動向 解説セミナー COP30やGX/ETS制度設計、そのほか関連イニシアティブを踏まえた最新動向 参加登録する 概要 2025年11月にブラジルで開催されたCOP30も含め、パリ協定第6条(国際炭素市場メカニズム)やJCM(二国間クレジット制度)を取り巻く環境は大きく動いています。 また、日本国内でもGX-ETS(排出量取引制度)の本格稼働に向けた制度設計が進んでおり、炭素クレジットの活用戦略は企業にとって重要な経営課題となっています。 本セミナーでは、環境省JCM推進室より髙橋室長補佐をお招きし、COP30の成果やパリ協定第6条関連の最新動向、JCMの進捗状況について解説いただきます。 また、サステナクラフトからは、JCMでのクレジット供給が期待されている中で、各国での6条関連の動きも踏まえた各国のJCMポテンシャルやボトルネックの分析についてお話しします。 加えて、SBTiの新たな企業ネットゼロ基準(Version 2)の2回目のパブコメの内容などもお伝えしたいと思います。

By sustainacraft